ホームセンターや大型スーパーのペットコーナーに行くと、さまざまな種類のキャットフードが売られています。
ドライフードから缶詰のキャットフードまで、何を選んだらいいのか分からなくなるほどたくさんの商品がありますよね。
その中でも、「シーバキャットフード」は、猫を飼っていない人でも知っているほどの知名度があります。
テレビのCMで猫が美味しそうに食べている姿は、誰でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし、シーバの原材料や安全性について詳しく知っている人は少ないようです。
そこで、食いつきを重視したシーバキャットフードの原材料や成分比率、安全性について詳しく検証していきます。
キャットフードお品書き♪
「美味しさ」が売りのシーバキャットフードは本当に食いつきが良いの?
シーバキャットフードには、マグロなど猫が好みそうな風味のラインナップがあります。
魚の香りのする缶詰タイプのキャットフードは、とても食いつきが良さそうに思えますよね。
では、すべての猫がシーバを好んで食べるのでしょうか?
実際にネットに投稿された口コミを見ると、喜んで食べているという意見と、最初は食べていたけれどそのうち食べなくなったという意見が見られます。
美味しそうな風味で作られていても、猫によって好みが分かれるようです。
口コミの中で気になるのは、食べた後に吐くケースがあることです。
これは、原材料に使用されている肉類の質に問題があると考えられます。
今シーバを食べさせていて、食後に吐くことが多いようなら、一度病院で検査を受けた方が良いかもしれません。
4Dミールと穀物に注意!シーバキャットフードの原材料一覧
猫は本来肉食動物ですので、その生態に合った食事をさせなければ、健康を維持することができません。
特に、穀物は猫にとって消化しにくいばかりか、アレルギーの原因にもなりますので、極力穀物の少ないフードを選ぶべきです。
キャットフードのパッケージには、使用されている原材料が使用量の多い順に記載されています。
そこで、シーバキャットフード(シーバデュオまぐろ味セレクション)のパッケージに記載されている原材料の表示を見てみると次のようになっています。
肉類(チキンミール、豚副産物、チキンエキス、ささみエキス等)、穀類(とうもろこし、米、小麦等)、油脂類、酵母、魚介類(まぐろエキス、ずわいがにエキス、たいエキス、ほたてエキス等)、チーズパウダー、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(Ca、Cl、Cu、I、K、Mn、Na、Zn)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、着色料(酸化鉄)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、クエン酸)
※シーバデュオ | 製品のご紹介より引用
原材料の2番目に穀類とありますが、これは含まれている穀物の割合が多いということです。
また、出所がはっきりした肉なら具体的に肉の名前が記載されていますが、これには「肉類」としか表記されていません。
表記されている「豚副産物」以外にも、死骸や病気の家畜の肉などが含まれている可能性があり、とても質の良い原材料とは言えない代物です。
栄養バランスには問題点なし!シーバキャットフードの成分比率
キャットフードには、動物性タンパクが30%以上含まれているのが理想的とされています。
シーバデュオまぐろ味セレクションの成分比率を見てみましょう。
たんぱく質30%以上、脂質17%以上、粗繊維5%以下、灰分10%以下、水分12%以下、代謝エネルギー405kcal/100g
カリウムやミネラル、ビタミンの値は不明ですが、タンパク質量は問題ないでしょう。
猫がエネルギーとして代謝する脂質はやや控えめですが、明らかに足りないというわけではありません。
安全性は低いかも…シーバキャットフードに含まれる悪い原材料・成分
人間が食べるものに危険な添加物や粗悪な材料を使わないというのは、現代では常識になっています。
でも、同じ食べ物だからといって、ペットフードにも悪い原材料が使用されていないと思っていませんか?
実は、ペットフードに関しては、添加物や原材料に対する規制が緩く、安価なフードには危険な添加物などが使用されています。
シーバキャットフードの安全性について、危険な原材料や成分の有無と、長期的に摂取すると健康に悪影響を及ぼすおそれのある原材料や成分の有無を解説します。
危険な原材料・成分
猫の健康に悪影響を及ぼすおそれのある危険な原材料や添加物には、具体的に次のようなものがあります。
・副産物、廃棄物…家禽(家畜)動物の糞や尿、腫瘍(病変)部分、とさか、くちばしなど、人間が口にできないようなもの。原材料に「肉類」と表記されている商品には、廃棄物や副産物が含まれている場合がある。
4Dの意味は、「Dead=死んだ」「Diseased=病気の」「Disabled=障害のある」「Deadly=死にかけの」。4Dミートは、ほとんどの場合大腸菌やサルモネラ菌に汚染されているため、大量の保存料や防腐剤を使用して輸送される。その際に危険な防腐剤を使用していても、フードのパッケージに表示する義務がない。
ブチヒドロキシアニソール、ブチヒドロキシトルエン。主に殺虫剤やガソリンの酸化防止剤として使用されている。ペットフードには、酸化防止剤または、悪臭を抑えるために防腐剤として添加される。発がんせいがあるので、人間用の食品には一部を除いて使用が禁止されている。
毒性が強く、発がん性が認められている。皮膚炎や脱毛、異常行動、血清コレステロールの上昇などの危険な症状が出る可能性があるため、日本国内では食品添加物としての使用は許可されていない。
シーバキャットフード(ここではシーバデュオまぐろ味セレクション)原材料表記には、BHTやBHA、エトキシキンはありません。しかし、4Dミートや豚副産物が使用されているので、記載されていませんが輸送段階でこれらの成分が混入している可能性があります。
長期的に摂取すると健康によくない原材料・成分
危険な原材料の他に、遺伝子組み換え原料、合成着色料、人工香料、ビートバルブ、塩、トウモロコシ、大豆、麦類の8つは、長期的に摂取することが健康上望ましくないものです。
シーバデュオまぐろ味セレクションには、合成着色料とトウモロコシ、麦類が使用されています。
この中で、穀物(トウモロコシや麦類)は、猫にとって消化が難しいため、消化器に負担をかけてしまったり、食後の嘔吐や下痢の原因になったりします。
結論を言ってしまえば、シーバは安全性にかなり不安があります。
ネット通販で売られているようなプレミアムフードより安価で、しかも店頭で手軽に購入できますが、その分質の悪い原材料を使用していることは否定できません。
買いやすさを重視するペットオーナーにはオススメ
シーバキャットフードは、ホームセンターなどで手軽に購入できます。
しかも、値段が安いので、飼い主にとっては購入しやすいでしょう。
プレミアムフードは高くて続けられそうにもないとか、手軽に購入できる商品の方が良いという人にはオススメです。
しかし、これまでに解説してきたように安全性に問題があることは否定できません。
愛猫の健康を考えるなら、もっと質の良い食事を与えるべきです。
価格が気になってプレミアムフードに手を出せないという人もいるかもしれませんが、将来病気になって高額な医療費を支払うよりは安く済むと考えることもできます。
美味しさと食いつきを重視して作られている「シーバキャットフード」。
猫によっては好んで食べる子もいるのでしょうが、必ず食べてくれるというわけではないようです。
しかも、安全性にはかなり不安があります。
初めて猫を飼う人でシーバを与えようと思っていた人や、今シーバを食べさせている飼い主には、今一度キャットフードの安全性について考えてみることをおすすめします。