愛猫がなかなかエサを食べない…。これは飽きが原因ではなく、鮮度に問題があるのかもしれません。
劣化したエサを食べさせていると健康に悪影響を及ぼします。
必ず正しい方法で保存し、なるべく新鮮な状態で与えるようにしてあげましょう。
最近元気がない…その原因はエサの鮮度にあるかも!?
猫は多少ワガママな一面もあるので、食べ飽きたエサには見向きもしなくなることがあります。
そのような場合でもいきなりほかのフードに切り替えず、しばらく様子を見ましょう。
しかし、それはあくまでも「飽き」が原因である場合です。
開封してしばらく経ったキャットフードは、どんどん鮮度が落ちていきます。
空気に触れることで「酸化」してしまい、味や風味が落ちるどころか猫の健康に悪影響を及ぼすことにもなりかねません。
酸化とは?特徴と危険性
物質が空気に触れることで酸素と化合し、別の物質に変化してしまう現象を酸化と言います。
別の物質に変化するということは、今まで猫の健康のために役立っていた栄養素が、猫の体に悪影響を及ぼすこともあるということです。
たとえば、
- 下痢などの体調不良
- 栄養不足
- 老化を早める
- 動脈硬化やガンなどの原因になる
などの危険性があります。
また、味や匂いなども落ちるため、それを食べることで猫が「このごはんはおいしくない」と学習してしまいます。
1度おいしくないと感じると、新鮮なフードに変えてもなかなか口を付けてくれなくなる可能性があります。
少しでも古くなったフードは猫にあげる前に、傷んでいないかをよく確認しましょう。
キャットフードの賞味期限と酸化したフードの見分け方
キャットフードはドライタイプとウェットタイプの2種類に分けられます。
開封前の賞味期限は、前者が約1年、後者(缶詰タイプ)が約3年です。
しかし、1度開封してしまえば期限は一気に短くなります。
ドライタイプが約1ヶ月、ウェットタイプは約1日程度でしょう。
どちらのタイプにも言えることですが、基本的には賞味期限が切れたキャットフードは捨ててしまったほうが無難です。
少しくらいなら大丈夫だろうと考えがちですが、それを口にするのは愛猫だということを忘れないようにしましょう。
酸化剤や防腐剤などが入っていることが多いドライフードは、見た目では酸化しているかがわかりません。
しかし、触ってみてベタつくようなら迷わず捨ててください。
そのほかにも、1日中お皿に入れたまま放置していたものも、捨てたほうがいいでしょう。
猫が匂いを嗅いで食べなかった場合、傷んでいる可能性があります。
同じ種類の新鮮なフードを与えてそれを食べたなら、食べなかった原因は飽きではありません。
この場合も、古いキャットフードは捨てるようにしましょう。
水分を多く含んでいるウェットタイプのキャットフードは、酸化だけではなく腐敗やカビなどの危険もあります。
できるだけ開封した直後に食べきるようにして、1日以上経ったものは捨てるようにしてください。
特に異変がないものであっても、万が一のことを考えて期限を守るようにしましょう。
もちろん、匂いや色に異変があるものは、絶対に与えないようにしてください。
種類別キャットフードの保存方法まとめ
水分を多く含んでいるウェットフードは、保存には適していません。
基本的には開封したらすぐに食べきってしまうようにしましょう。
保存するとしても1日程度にしてください。
ドライフードの場合、酸化防止剤や防腐剤が入っているとは言っても、袋に入れっぱなしにしておくのはおすすめしません。
風味が落ちてしまいますし、完全に酸化を防ぐことはできないでしょう。
保管場所や保存方法に気を付ければ、1ヶ月程度は新鮮に近い状態で食べさせることができます。
開封前のウェットフードは、20度以下の冷暗所で保管します。
冷蔵庫の中でも問題ありません。
残ったウェットフードを缶のまま冷蔵庫に入れて保存するのはNGです。
雑菌が繁殖してしまいますので、必ずタッパーなどに移し替えてから冷蔵庫に入れてください。
冷凍保存することもできますが、どうしても品質が落ちるため、猫の食い付きは悪くなるかもしれません。
解凍するときはレンジではなく自然解凍にしましょう。
冷凍する場合でも、1週間以内には使い切ってください。
開封前後を問わず、ドライフードを冷蔵庫で保存するとカビが生える可能性があるため避けましょう。
ドライフードを保管するには
- 20度以下
- 2直射日光が当たらない
- 2乾燥している
という条件を満たす場所を選んでください。
ドライフードのおすすめ保存方法は、
- タッパーなどの密閉容器に入れる
- 小分けにする
などがあります。
これらに保存するときに、フードと一緒に「脱酸素剤」や「乾燥剤」を入れておきましょう。
とにかく空気に触れさせないようにすることが大切です。
ドライフードもウェットフードと同様、冷凍保存することが可能です。
1食ずつ脱酸素剤と一緒にタッパーやジッパー付きのアルミ袋に入れて、しっかりと空気を抜きます。
食べるときはレンジを使わず、自然解凍してください。
この方法であれば、最大で3~4ヶ月持たせることができます。
キャットフードは適切な方法で保存しないと、猫の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
酸化や腐敗、カビなどを防ぐために、必ずフードのタイプに合わせた正しい方法で保存するようにしてください。
フードの鮮度に気を配り、愛猫の健康を守りましょう。