猫と暮らしているとキャットフード選びに苦労することってありますよね。
与えたものを何でも食べてくれる子もいれば、好き嫌いが激しく、せっかく買ったフードをなかなか食べてくれない子もいるものです。
このため、猫は「味にうるさい」と言われることも多々あります。
しかし、疑問に思いませんか。猫ってどのくらい味を理解しているのでしょうか。
ここでは、猫の味覚についてご紹介していきます。
猫ってキャットフードの味を理解しているの?
真っ先に疑問が浮かぶのは猫の味覚とキャットフードの味の関係です。
猫たちにとってキャットフードはどんな味に感じているのでしょうか。
そのカギを握るのが、動物の舌にある「味蕾」という味を感じる小さな器官です。
人間と同じように猫の舌にも味蕾があるため、味を感じることが出来ます。
ただし、その数はなんと人間の約10分の1しかありません。
そのため、人間のようには味を感じることが出来ず、おおざっぱに「しょっぱさ」「苦さ」「酸味」などしか感じることが出来ないのです。
ここから分かる通り、猫はキャットフードの味を理解はしています。
ただし、キャットフードが痛んでいない限り、味だけで選んでいるという可能性は低いかもしれません。
ちなみに、猫は「甘み」に対しては鈍感のようです。
うちの猫は甘いものが大好きなのだけれど、と疑問に思う人もいるかもしれませんね。
けれど、肉食動物である猫にとって甘みは不必要なものだったため、退化してしまったのだと考えられています。
もし、甘いものが好きな場合、それは甘みを好んでいるのではなく、別の理由で好んでいる可能性が高いです。
猫が美味しいと感じる判断基準は何?
それでは、猫は何を基準に「美味しい・美味しくない」のジャッジをしているのでしょうか。
実は、猫はキャットフードなどの味ではなく「におい」で美味しそうかどうかを判断しています。
キャットフードにはフィッシュ味やチキン味がありますね。
その味は感じられますし、好き嫌いもあると思いますが、それよりも香りがとても重要なのです。
ペットフードには多くの場合、ドライタイプとウェットタイプがありますが、猫は圧倒的にウェットタイプを好む子が多いようです。
その理由は、やはり香りにあります。ウェットフードは香りが強いので、猫も美味しそうだと感じるようです。
猫の好む香りは食欲をそそります。
食欲がわかないと健康であってもご飯を食べてくれなくなる子もいるので、キャットフード選びに苦労している場合は、香りの違うものを色々と試してみるといいかもしれませんよ。
また、高いフードだからといって、全ての猫が好むわけではないということも覚えておきましょう。
猫の好き嫌いが決まるのは子猫の時
さて、猫は個体差の強い生き物です。
味の好みも分かれやすく、ある子は何でもかんでも食べてくれるのに、別の子はちょっとでも違うフードを警戒して食べてくれないという場合もあります。
健康を考えてフードを切り替えたくても、食べてくれないと困りますよね。
では、猫の好みっていつから決まっているのでしょうか。
多くの場合、子猫の時の経験が左右しています。多感な子猫の時期にキャットフードというものに慣れてしまうと問題ありません。
しかし、この時期に人間の食べるものを上げてしまうと、大人になっても人間の食べ物ばかりを欲しがってしまう可能性が高まります。
人間の食べ物は猫の身体によくない影響を及ぼすこともあります。
ですので、どんなに可愛くても子猫の時期から人の食べ物を与えたりせず、猫の身体を考えて作られたキャットフードを与えるように心がけておくと将来的にもフード選びで困らないはずですよ。
猫は香りでフードを選ぶ!
猫の味覚は人間ほど複雑ではありません。必要最低限のものしか感じないため、ペットフードの好みは味よりも香りで選んでいる可能性が高いのです。
好き嫌いが決まるのは子猫の頃の経験ですので、子猫を育てる場合はキャットフードに慣れさせておくといいでしょう。